地学教材に「東京の台地と低地」段彩実習を追加しました。

東京の地形の特徴である台地と低地のようすを、2万5千分の1地形図を10mの等高線ごとに色鉛筆でぬり分けて分かるようにする実習です。地理の教材でもありますが、南関東の第四紀地質、地形発達史をテーマにした貝塚爽平先生の「東京の自然史」をベースに(図はそこから引用しています)したもので、ずいぶん前からおこなっていました。

こちら → 東京の台地と低地(段彩実習)

東芝未来科学館で実験教室「富士山の科学」を行いました。

6月2日、川崎駅近くの、東芝未来科学館で、かわさきアトム工房実験教室として「富士山の科学」と題した実験教室を行いました。富士山のような火山が日本にどれくらいあるかや火山がどのようにできるか、いつから富士山があるのかといった説明と火山噴火実験(溶岩流をつくる)、プラスチックトレーをつかった富士山の立体模型作りを行いました。

噴火実験は、歯科印象材に重曹とクエン酸を投入して炭酸ガスの発泡による自噴するバージョンを新たに試してみました。

 

弁当パックのフタをつかった立体模型作りは、すでに行ったことのがあるものです。

 

撮影機材と天体写真のページを更新しました。

今年になって、口径20㎝のシュミットカセグレン(撮影機材)を導入し、惑星のウェーブレット処理による撮影を始めました。5月10日に木星、6月29日に土星、そして7月31日に火星が大接近(衝になる)のを控え、太陽系の天体の写真も充実させたいと考えています。惑星の撮影では、日本の上空を流れるジェット気流がシンチレーションを起こさない条件(冬よりも夏場が良い)が必要で、先月の22日と今日5月6日の撮影が好条件でした。月面と火星、土星の写真をそれぞれ天体写真のページを更新しました。

地学巡検に鹿児島2泊3日旅行を追加しました。

地学巡検に鹿児島2泊3日旅行を追加しました。詳しくはこちら→

天体写真に木星、土星、火星を追加しました。

2018年7月31日に15年ぶりに火星が大接近となるのに合わせて、小望遠鏡でも動画撮影とデジタル技術(ウェーブレット処理)による惑星の撮影にトライし始めました。専用のCMOSカメラが届いたのが昨日のことですが、さっそく今朝4時起きして土星火星を撮影しました。木星はEOSkissX5で一昨日撮ったものです。

国立天文台講演会/第23回アルマ望遠鏡講演会「冷たい宇宙に挑むアルマ望遠鏡―惑星誕生のミステリーに究極技術で迫る―」に行きました

2月4日にお台場の国際交流会館で行われた国立天文台のアルマ望遠鏡についての講演会に出かけました。

構成は、講演1:「アルマは一日にしてならず」 長谷川哲夫(国立天文台) 講演2:「アルマ望遠鏡」<ものつくり>の熱き奮戦 山根一眞(ノンフィクション作家) 講演3:アルマ望遠鏡が見た惑星形成の現場 武藤恭之(工学院大学 教育推進機構准教授)でした。

南米チリのアタカマ高地(標高5000m)に日本、アメリカ、欧州などの協同で作られた電波望遠鏡アルマは、運用開始直後の2014年におうし座HL星の惑星形成の様子を鮮明な画像で(視力2000という)明らかにして一躍その性能と成果の可能性に期待がもたれました。その計画から実現、日本のものつくり技術力、そして惑星誕生の研究の最前線について3人の方々からのお話で現場の様子を知ることができました。日本の電波天文学は野辺山の施設(懐かしい太陽電波望遠鏡、森本先生の「望遠鏡を作る人々」や45m電波望遠鏡)から続く日本のお家芸の一部とは思っていましたが、改めてすごいことをやっていると感じました。

特に、このおうし座HL星の画像は衝撃的でした。これが惑星が作られている恒星系か、だけでなくこの画像の解釈をめぐって議論が続いていることを伺えたのは収穫です。問題はこの黒い筋(溝)の部分がどうしてできているかだそうです。一つはガスと塵が集積してこの部分に惑星が形成されつつあるという解釈と、何らかの温度低下(相変化による)物質の違いか、と意見が分かれているということです。ほかの若い恒星円盤をさらに検討して、先日のIPMUの生命探査にも通じるホットな研究が続けられていることを知ることができ、有意義でな講演を聞けて満足でした。

1月31日の皆既月食

天文現象として、1年に1回くらいの割合で(世界的にはふつう2回)月食が起こります。今回は、時間帯もよく晴れやすい季節で、条件の良い皆既月食でしたが、天気予報(GPV)では、曇ってしまう予報がでていたのでなかばあきらめていた人も多かったみたいでした。ところが予想に反して(予報が外れて)関東地方は良く晴れ、多くの方がご覧になったようです。夕方の様子でも、うす曇りかもしれないと思いつつ、近くの空き地に望遠鏡をセットしたら、良く晴れていてすでに半影食が始まっていました。あたふたしながら撮影しましたが、天体を追尾する赤道儀のセットも十分ではなく、露出なども今いちの出来でした。それでもフォトショップなどを駆使して、なんとか動画にしてみました。

皆既までは1分間隔、皆既中は3分間隔で撮影した100枚ほどを、1コマ0.16秒でつなげたものです。
皆既の長い月食でした。皆既が終わってしばらくすると、雲が広がって見えなくなりました。

地球外生命体

地球外生命という言葉は,一般の人から見れば「宇宙人」ととらえられかねません。宇宙人がどんな姿なのか、たいていの人は我々とは違っていても、手足や頭や目がある形(SF映画のような)を想像してしまいます。果たして、そうでしょうか。また、宇宙人を研究している科学者、なんて信用できない(似非科学)。という印象も誤解なのですが、IPMUの講演会で聞いた井田先生は、この本で、そういった誤解を解きたいと書いています。あえて、タイトルを系外惑星ではなく「地球外生命」にして、そういう誤解をもちそうな人をターゲットにしているのでしょうか。

生命とは何かという科学の未解決問題への挑戦が、昨年のNASAによる、「エンケラドスの噴水に水素が含まれていた」という重大発表になったそうです。系外惑星研究は、あらためて生物とはいかなるものか,という哲学的な命題を問うような時代に入ったといえるでしょう。その意味で、この本は現在の宇宙に関する考え方の転換を提示しているように思います。宇宙における生命探しが、この20年間で本格的に科学的対象になったその経緯がまず簡単にまとめられています。

さらに、去年のトラピスト1惑星系や一昨年のケンタウルス座プロキシマbのような地球にそっくりと言われる系外惑星は、第2の地球のように喧伝されてしまうのですが,その中心星は太陽の10分の1ほどの大きさの赤色矮星。軌道は潮汐力によって固定され(潮汐ロック)、つねに中心星を向いている側には水がある。という理由で近距離軌道でのハビタブルゾーンが注目されますが、コロナ質量放出やら放射線にさらされる過酷な環境ではないのか。そして、このような赤色矮星が銀河系の7割近くを占めているという事実も。科学者たちも気がついてみれば,太陽系のほうが小数派だった。なので、やはり異形の惑星で地球型生命を想定しても意味がない。地球でも太陽光の届かない深海に熱水で生きる生命がいることを考えると,太陽系のエウロパやエンケラドスさらにはタイタンや冥王星など、まず足元の太陽系で地球外生命(極限環境生物)探査が現実的である。といった説明が分かりやすく書かれていてお勧めします。

Kavri IPMU一般講演会「起源への問い」に行きました

年に数回あるKavri IPMU(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構)の講演会にはできる限り参加申し込みをしています。抽選で外れることもありますが,どういうわけか今回は講演当日3日前に当選の通知メールが来ました。IPMUと東工大学地球生命研究所との合同で,場所は大岡山と近くで楽でした。内容は,①IPMUから杉山直「宇宙の始まりに迫る」,②東工大から井田茂「地球外生命」③同じく東工大から伊藤亜紗「かたちが生まれるとき」と④鼎談「起源を問うとはどういうことか」というラインナップ。

①はこういった講演会に通うようになったはじめての時に,演者だった杉山さんなので,残念ながらあまり新しいお話はありませんでした。②の井田先生は久々に面白いお話を伺いました。数年前に川崎青少年科学館での講演会で聞いたことがありますが、そのときより、俄然状況が進歩したという話でした。

最近の、宇宙関係の発見は,理論物理では去年の重力波につきます。それに劣らないくらい目覚ましい発見があった系外惑星(2016年にケンタウルス座プロキシマと2017年のトラピスト1)がこの講演会のメインと言えます。井田先生は系外惑星に関する日本のリーダーと言って間違いありません。1995年以来の発見ラッシュとその経緯よりも今回は一歩進んでそもそも太陽系が一般的とは言えなくなった状況の説明(銀河系には7割もの赤色矮星)やあらためて地球という惑星の特性,ならびに生命とは何かという議論が再検討されはじめたことを伝えてくだり,とても刺激的な内容でした。

特に印象に残ったのは,そもそも異形の惑星と呼ばれた系外惑星の最初の発見が,常識外れだったがために,まさかそんな観測データはあり得ない,と思われてノイズとして処理されていたものの再発見だったということ。そして,同様に今後,地球外生命の探索でも地球を基準とした生命の痕跡を想定しても,取り逃がす可能性がある,つまりその環境(想定外)に見合った生命のありようを模索することが必要になっている,という話でした。30m望遠鏡やスターショット計画など,あと数十年後にはどうなっているのか,これからもわくわくドキドキの宇宙科学を再確認した1日でした。昨年末に出ていた井田先生の新しい本をAmazonで注文しました。

天体写真にM97 などを追加しました。

1月13日に,朝霧高原へ遠征して撮影した写真を追加しました。

M97とM108→こちら

M97は惑星状星雲ですが,このギャラリーでは天体の種類としてははじめてです。

M81,M82銀河→こちら

行きかえりに東名自動車道を使って富士山の南麓を通過しました。朝方,富士山宝永噴火の火口が良く見えることを知りました。

国道469号線から見た富士山宝永火口