国立天文台の特別公開に行きました
10月27日、普段から一般に公開されている施設なので何度か行くことはありましたが、特別公開ははじめてでした。広い敷地の中に全部で15箇所くらい見学、ワークショップ、トークショー(講演)などが展開されていて真面目に回るとたぶん4時間位はかかるでしょう。スタンプラリーでスタンプ6個以上の景品(デザインタオル)ももらってきました。パンフレットやペーパークラフトなども種類が多く、スッタフの関わり方も半端ない感じで、来場者も多く賑わっていました。
良かったのは、レーザー干渉計型重力派検出器のTama300を、はじめて見学できたことです。ノーベル賞となったLIGO(アメリカ)の観測からすると、実際の検出は不可能(銀河系内のブラックホール合体なら可能)と思いますが、川村静児さんの話では、ここでの技術開発がLIGOで実を結び、KAGRAに引き継がれているのだそうです。300mとはいえ、中が真空のパイプが続いている様子は圧巻でした。KAGRAは長さ3kmですから、本当にこれから期待されるところです。
見どころは多いのですが、どうしても私は昔を懐かしんでしまいます。第一赤道儀室は現在も動いていて、太陽を見られますが、ここで高校1年のときに小野実先生(技官)に太陽黒点観測のやり方を教わったことがあるのです。小野先生のお宅にお邪魔して伺った乗鞍のコロナグラフや、当時の太陽の彩層を撮影していた太陽写真儀も資料館にあって、感慨深かったです。ここの名称は、国立天文台というより、私には三鷹の「東京天文台」がしっくりします。
←太陽投影の様子
リオフィルターによる彩層撮影写真儀→
前の日には宇宙線研究所に行きましたが、観測を行うという意味で現役なのは、あちらのようで、こちらは文化施設の側面が強い感じです(年寄りの繰り言)。芝生広場では望遠鏡用品の協栄産業さんブースでCOMSカメラのことをいろいろ質問できてよかったです。