伊豆半島ジオパーク、下田の1泊旅行に出かけました。

2月11日/12日で家人と温泉旅行をかねて、下田のジオスポットを訪れました。伊豆半島ジオパークは世界ジオパークにも指定されていて静岡新聞社が発行している「伊豆の山歩き海歩き」というガイドブックという本を手に入れて、これに載っている爪木崎の柱状節理と地層見学ができる須崎遊歩道のハイキングコースは、日ごろの運動不足解消と温泉の休養を合わせて以前から行きたいと思っていました。ブラタモリの下田も参考にしました。

伊豆半島はおよそ100万年前に日本列島に衝突した火山島で、大まかな地質は海底火山活動の溶岩と激しい地殻変動を示す地層からなっています。伊豆急下田駅に近い下田富士(写真左)と寝姿山(右)は、火山の火道にのこった溶岩で(火山岩頚という)できています。

伊豆半島ジオパークの案内板はかなり充実していると思います。

下田は有名な黒船のペリーやロシアのディアナ号遭難(1954年の安政東海地震津波による)などの史跡、歴史の街でもあります。一日目はゆかりのお寺や博物館を回りました。なまこ壁や伊豆石の装飾はブラタモリでも紹介されていました。

この石は層理が発達した凝灰岩や砂岩で、恵比寿島というところ採取したものをペリーがアメリカに持ち帰り、現在もワシントンのオベリスクに使われているという逸話は、ジオ的価値が高いと思います。この恵比寿島と爪木崎をむすぶ遊歩道を2日目に歩きました。

ペリーロードを歩くと、条約調印に使われたというお寺があります。長楽寺は、ロシアのプチャーチンゆかりの寺で、ちょっとみすぼらしい宝物館があって入ってみると、いまだにロシアとの交流があるとかで珍しいマトリョーシカ人形や、 ロシア人の描いた津波のリアルな絵の写真コピーなども貴重な展示あって、興味深かったです。了仙寺は、ペリーのほうで隣に黒船博物館(MoBS)や、その先に下田開国博物館などもあって、見所が多い歴史の街でした。

泊まったホテルは多々戸浜というビーチに面しており眺めも料理も温泉もよかったです。シーズンオフなのかお手頃価格でした。


翌日は、下田の須崎半島にある恵比寿島から爪木崎までの遊歩道を歩きました。海岸沿いですが、高低差が多く半分は山道で、ところどころの眺めは最高ですし、時間も1時間半ほどでちょうどよいコースでした。バスがなかったので下田駅から恵比寿島の入り口までタクシーで1800円でした。

恵比寿島の地層は、層理の発達した白っぽい凝灰質砂岩と、写真のような黒灰色をした水中土石流堆積物に特徴があります。ごつごつした部分は、大小さまざまな大きさの角張った石が堆積した時のまま固まっていて、触っても容易にはがれないのが不思議でした。これを見ると誰でも地層に興味がわいてくると思います。


石材として用いられた美しい凝灰質砂岩
水中土石流による角礫岩

恵比寿島から歩くこと40分ほどで、伊豆七島などの眺めのよい細間の段というところにつきました。新島や神津島がよく見えます。


さらに歩くと大島も見えてきました。

細間の段から40分ほどで爪木崎につきます。俵磯と呼ばれる目的の柱状節理を見ました。

爪木崎灯台

爪木崎からは2時間に1本ほどしかないバスで、下田に戻りました。途中の道の駅「開国下田みなと」に寄って、さかなやという食堂で生マグロの漬け丼を食べましたがこれが美味しかったです。

また、有名なジオ菓子もここで買うことができました。

DSC_0337

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です