昨年のAskerFRA400(鏡筒)の導入で,ほぼ満足のいくM31が仕上がったのですが,うず巻き銀河の綺麗なのはバルジ(中心部)の黄色い部分,円盤部の生まれたての若い星のブルー,そして星形成領域(Hα波長)の赤がコントラストをなすことだと思います。2023年は記録的な暑さが11月までつづき,透明度の良い空になかなか巡り合わなかったのですが,ようやく先週(11月11日)に八ヶ岳への遠征で機会が出来ました。昨年の画像では,赤い星形成領域があまり目だないので今回,Hαバンドパスフィルターで撮影した画像をブレンドしてみました。ちょっと周辺部のブルーが薄まってしまった感じで,まだ試行錯誤が必要ですが,一個前と比較してみてください。
撮影鏡筒を新たに購入しました。30年もののPentaxED75HFを処分(ヤフオク)して,近年では評価の高い中華製のAskerFMA400を導入,9月に届いたのですが,ようやく10月の新月期にファーストライトでやはりアンドロメダを撮りました。ED75に比べて抜群にシャープな星像に驚きました。強調処理でも星が肥大せず,星雲部分だけの処理でこれだけ出せるのは初めてのことです。今までの撮像対象を更新していく作業が当分続きそうです。また,秋の天の川沿いの淡い天体の長時間撮影に挑戦してみたいと意欲が出てきました。
2020年11月に,さらにAPS-Cサイズの冷却CMOSカメラを購入し,前から使っていた口径75㎜の屈折とレデューサー(焦点距離371㎜)で今までの一眼レフで撮影した対象を更新し始めました。手始めは,何といってもアンドロメダ銀河。というわけで,本当に今までのは何だったのかと思うようなショットです。望遠鏡は同じでもセンサーによって,これほど違うとは考えてもいませんでした。画像処理の方もPixinsightnという有償のソフトにして色合わせやかぶり処理などに再現性があり,ノウハウが蓄積できてストレスが減ったようにおもいます。
上は,焦点距離500mmで撮影したものです。M31は短時間露出でもよく写るのですが,中心部と周辺部の光の強度差が大きいので,画像処理が難しいと感じていました。
画像処理によって、星の数を減らし、また小さくしたもの。
何度も撮り直したり,処理しているM31。2017年ころはこれがベストでした。